篠峯と篠峯

まずは【山田錦 超辛 無濾過生原酒】を頂く。その前に、蔵元のアピールコメントを記載。「発酵を強めに進め、甘みを減らした純米無濾過生原酒です。旨味を残しつつ透明感のある辛口のお酒です。」とのこと。なるほど発酵を強めに進めると甘みが減るんですね。

うん。辛口です。ですが、+10までの辛口には感じなかった。あん肝を食べながら頂いたせいか、瓶の底の方だったせいかもしれません。うすにごりのようなのでピチピチしているかとも思いましたが、そうでも無いようでした。(これも瓶の底部分のせいかも!)たしかに甘みはほとんど無く、雑味というか苦味というのか、荒さがありました。こういうのが好きなのです。雑味は旨味を引き立ててくれるいい脇役です。あん肝の旨味も引き立ててくれます。*ちなみに超辛を越えた「極辛」っていうのもありますよ。

醸造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/66%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/17.2度
日本酒度/+10

商品名/篠峯 超辛 無濾過生原酒 山田錦

 

次に頂いたのは【篠峯 純米生原酒 うすにごり】新酒です。これも底の方のお酒でしたが、注がれたコップに気泡が踊っております。プチプチでシュワシュワです。香りと口に含んだ時に軽く甘い香り、先ほどの超辛が口に残っているのか甘く感じる。仕込み水で口をリセットしよう。すこし辛味が出てきた。たぶん、酸味とガス感がそうさせているのでしょう。肴のウナギの肝焼の苦味をシュワシュワが洗い流してくれる。そしてまた食欲がそそりだします。とてもいい食物連鎖だ。

醸造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/65%
使用米/五百万石(麹米)吟風(掛米)
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/+2.0
酸度/2.0

商品名/篠峯 純米生原酒 うすにごり

 

大雪渓とおやき

長野県は大雪渓酒造さんの限定新酒。搾ってすぐに瓶詰めされたピチピチ、シュワシュワのお酒です。うすにごりです。うすにごりを雪に見立てているのだろうか!フレッシュで柔らかい旨みを感じます。「ひとごこち」のお米の特徴はよくわからないが割とあっさりなのかなぁ?コクや深みはありませんが、淡麗で今時のお酒って感じです。さすがに無濾過生原酒だけあって喉ごしのキレは満足出来ます。生原酒最高ーっ!

醸造元/大雪渓酒造 株式会社
精米歩合/59%
使用米/長野県産ひとごこち100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+4

商品名/大雪渓 槽場詰め 特別純米 無濾過生原酒

 

◆桜エビのおやき

おやきと言えばみなさんは小麦粉・蕎麦粉などを水で溶いて練り、薄くのばした皮で小豆や野菜などを包んで焼いたものをイメージされている事でしょう。特に長野では野沢菜の入ったものが有名ですよね。(↓こんなやつ)

これは大阪風なのか?お好み焼きのようなべた焼きもおやきと呼ばれているようです。とりあえずここでは下のようなものを「おやき」とし提供している。

絶品です。伝わらないでしょうが桜エビの香りが店一杯に広がります。釣られて皆さん頼んでいきます。またお酒がすすむんです。ちびちび食べれば大雪渓なら2合は飲めるね!(飲まないけどね ♪)

唯々-ただただ-

50%まで精米して純米吟醸とはどういうこと?もう大吟醸でいいやつやん!香りは心地よい吟醸香が少々。バランスのよい旨みと表現するしか無い絶妙なうまさ。のど越しのキレもどう説明すれば良いのか…飲み終わったときの爽快感はあるが、キレッキレって訳で無くふわっとしたキレって表現はキレてないように聞こえるし…。もう、バランスとしか言いようが無い!

それにしても初めて聞く蔵元&銘柄です。まだこのお店でしか出会っていませんが、調べてみるとお酒が生まれたのは2014年でした。おまけに「限定流通ブランド」どこまで限定流通なのか分からないが、美味しい事に変わりは無いので、見つけたら必ず試飲したいお酒です。「ただただ ひたすらに ひたむきに」

醸造元/竹内酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/滋賀県産吟吹雪100%
日本酒度/+4.5
酸度/1.6
アルコール度数/17度

商品名/唯々-ただただ- 純米吟醸 無濾過生原酒

 

◆鯛のカルパッチョ

いいね〜。美味しかった!これは素材の勝利なメニュー。鮮度のある鯛と美味しいオリーブオイルがあれば誰でも美味しく作れる。ただそれを選ぶセンスと組み合わせるセンスが無いとただの素材にすぎないのですが…。

爆発しない「るみ子の酒」

「爆発するお酒」として探偵ナイトスクープで紹介されたことがあるのをご存じでしょうか!それ以来、「森喜酒造」さんの「るみ子の酒」の人気に火が付きました。実際、購入して家の台所で開封してみました。が、ニッチモサッチもいかなくなり、風呂場へ駆け込みました。もちろん大噴射です。4分の3は無くなり、風呂場の天井からしたたり落ち、一週間ぐらいはお酒の香りのお風呂となりました。残ったお酒を飲んでみるとフルーティーで濃厚な旨味があったのに驚きました。「あっこれ美味しいやん!」と感じたのを思い出します。

さてこの「すっぴん るみ子の酒-初搾り-」は爆発……しません!爆発するのは「活性濁り」のるみ子です。*「活性濁り」でも冷蔵庫でしっかり冷やしてから開封すれば爆発しにくくなります。口に含むとしっかりとした酸味と心地良い甘みが押し寄せてきます。初搾りだけあってフレッシュ感たっぷりです。シュワシュワって訳で無く、酸によるキレのあるお酒と言えるでしょう。無濾過生原酒だけあってかなりガツンと来る辛口酒です。

「すっぴん」とは化粧をしていない日本酒。無濾過、無炭素、無添加、無加水のいっさい手を加えず、純米あらばしりを搾ったままのものを槽口(ふなくち)から直接、瓶詰めした事を表しています。新鮮でフレッシュな新酒を楽しめるのはこの時期だけです。

*「るみ子の酒」は三重の酒蔵「森喜酒造場」さんのこだわりで、味わい深い「純米酒」だけを造っています。流行を追わず、わが道を行くところに共感できます。そして「るみ子の酒」のジャケットは漫画「夏子の酒」に感銘を受けた奥様(るみ子さん)が作者の尾瀬あきら氏に手紙を出したことがキッケカで誕生したという逸話が。

醸造元/合名会社 森喜酒造場
精米歩合/60%
使用米/麹米:阿波山田錦25% 掛米:長野産ひとごこち75%
日本酒度/+7.0
酸度/1.8
アルコール度数/18度

商品名/すっぴんるみ子の酒 特別純米無濾過生原酒

 

◆オレンジ白菜とハムのゴマだれサラダ

オレンジ白菜をご存じですか?最初はてっきりオレンジと白菜が入ったサラダだと思っていました。食べてもオレンジの味がしなかったので、ああ、ちがうんやぁ〜と自問自答したもんです。生の状態でも白菜に甘みがありサラダに最適かも!ちょっと感動します。

◆白魚の天ぷら

衣サクサクで身フワフワです。味付けはもちろん「塩」のみ。一匹ずつちびちび食べてもOKですが、かき揚げのように一気にかっ込むとサクサク、フワフワで白魚の甘みが出てくるのでさらに楽しめます。でももったいないのでちびちび食べます。

カレーに日本酒

うどん屋さんで食べるカレーうどんが好きだ。牛バラ肉ときざみのお揚げさんあとおネギ。出汁で炊いてカレー粉に片栗粉でとろみを付けたカレーうどん。最近食べていないなぁ。久しぶりに食べに行こうかな。

と言いながらこれはそのカレーでは無い。タマネギをきつね色になるまで炒め、きちんと小麦粉も炒めるところから、とろとろになるまで煮込んだカレーである。ただ、日本酒に合わせられるように出汁をとって作ってあります。香辛料もいろいろ組み合わせてあり、深い辛味があって美味しいです。さて、その辛いカレーに合わせられる日本酒は…。

鶴齢-かくれい-特別純米美山錦。

今年最初のお酒、無濾過生原酒です。鶴齢のお酒らしくコクとうま味、キレは十分楽しめます。更に新酒らしく若々しい酸味と爽やかな甘みも楽しめます。カレーを楽しみながらも存在感を表せる唯一無二なお酒です。

 

醸造元/青木酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/美山錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/非公開

商品名/鶴齢-かくれい- 特別純米  美山錦

篠峯 山田錦 純米 vs 篠峯 ろくまる 雄町 純米吟醸

難波にある千代酒造の直営居酒屋「櫛羅」にて、篠峯の山田錦の純米を頂く。篠峯は米違いでたくさんの種類を作るので何を飲んだら良いのか迷ってしまう。なのでお店の人にある程度、「こんなの!」って希望を言っておまかせにする。で、出てきたのがこれ!微発砲でうすにごり、ほんのりと甘い香り、口に含むと爽やかで甘味も感じられる。心地良い、うま味と飲み終わりに辛味が広がります。最後の一杯だったためか、シュワシュワ、プチプチ感はほとんど感じられませんでした。口開けならシュワシュワも楽しめそうです。日本酒度が+10とありますが、数値ほど辛くありません。バランスが良いのでしょうね!

 

製造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/麹米60% 掛米70%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+10

商品名/篠峯 山田錦 純米 超辛無濾過生原酒

 

続いて「ろくまるシリーズ」の「雄町」を出していただく。「ろくまる」とはもちろん、精米歩合の数値60%のことです。瓶の色や「晩秋」とか聞くとひやおろしっぽいがどうなのだろう?それではいただきます。

フレッシュで濃厚!

どういうこと?発泡感がある!シュワシュワです。が、濃厚でもあるのです。あらためて感想を言うと香りはフルーティ。口当たりはフレッシュで炭酸の刺激と共に濃厚なうま味が広がります。(←この濃厚さがひやおろしなのかな?)で、喉ごしにキレもある。つまり「美味しい!」のである。うん、深く考えるのはやめよう!どこにも書いてないので「ひやおろし」では無いのでしょう。

またひとつ疑問が出てきました。↓下の写真に書いてある「裏・篠峯バージョン」って何?
で、調べてみた!もともとは取扱店限定商品として流通していた「ろくまる」シリーズのことらしい。つまり「ろくまる」シリーズ全般のお酒はすべて「裏・篠峯」と言うことになる。

製造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/60%
使用米/赤磐産雄町100%
アルコール度数/16度
日本酒度/ー2

商品名/篠峯 ろくまる 雄町 晩秋旨酒

雁木ノ弐

雁木で2番目に生まれたお酒という意味で「ノ弐」と表記されています。って事は次は「ノ参」ってやつが飲めるのかぁ?いや、もう29年度産の新米に変わっているからまた「ノ壱」に戻るのでしょうね!

で、お味です。ふぅーっ。やっぱり美味しいです。絶妙に美味しいです。ため息の出る美味しさです。香りは控えめな果実香。うま味、甘味のバランスと飲み終わりの酸味辛味もきちんとあって、そのバランスが絶妙なのです。無濾過生原酒なのですが、程良いのです。もう「うまいもんはうまい!」って言ってしまうしかないです。これは単独で飲むのがいいでしょうね。

製造元/八百新酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+3.5

商品名/雁木 ノ弐 純米吟醸 無濾過生原酒

 

ちなみにその日に食べた肴を載せておきます。

◆焼鮭ハムれんこんポテトサラダ

れんこんのシャキシャキがたまりません。ちなみにこれマヨネーズは使っていないそうです。

◆高知四方竹メンマとカリカリ鶏

「四方竹」ってご存じですか?「シホウチク」って読みます。これもシャキシャキした食感でほのかに苦味があるそうですが、今日の味付けではほとんど感じませんでした。でもイイ食感です。鶏のカリカリも大好きです。味付けはきんぴら風でした。

◆天然ひらまさ薬味ゆず漬け

甘味のある漬けですが、薬味の辛味がいいアクセントになっています。正解です。(←偉そうですみません)

加賀鳶 参上!

冬季限定!力強さと飲み応え抜群のしぼりたて新酒

↑蔵元さんの売り文句をそのまま記載してみました。果たしてそのような味が楽しめるのでしょうか!加賀鳶(かがとび)極寒純米無濾過生原酒を検証してみましょう。(←偉そうに!)

まずは、香りを嗅いでみる。うん、お米のいい香りがちょっと香りますね。口に含むとふわっと甘みが広がるのですが、すぐに酸味を感じキレッキレの後味が喉元を通り過ぎていきます。これは「クーッ」って感じです。ザ・辛口酒です。もっと芳醇なのかと思いきや新酒らしい軽やかさと舌の奥に少々の苦味も感じます。ただ2口目、3口目には辛さに慣れてきたのか濃厚な旨みがわかるようになります。少し舌で転がすと旨みがよくわかります。ただ喉ごしは「クーッ」ってなります。複雑に味が絡み合ったグッドな奴です。どんな肴にも負けないお酒と言っていいでしょう。ただ、アルコール度数が18度もあるので、気をつけましょう。

よく見ると「中汲み」とある。これは結構するお酒なのじゃ無いかとおもったが、肩書きの割にはお安く飲めるので驚く!これはお得ですよ!

極寒純米とある。これは低温発酵でじっくりと仕上げた純米酒を濾過すること無くしぼりたてをそのまま詰めたもののようである。つまり常に低温をキープできる環境を造れるという事なので、この蔵は「四季醸造蔵」なのかなと勝手に解釈してみる。違ったらゴメンなさい。

「加賀鳶」について

江戸の昔、加賀藩お抱えの大名火消し加賀鳶は、面た くましく、力あくまでも強く、火消しの技と、喧嘩早さは天下一品。賑々しくも勇ましく、粋な集団として江戸八百八町の人気をさらっていました。そんな加賀 鳶の粋の良さを表現したのが、歌舞伎の出しもの『盲長屋梅加賀鳶(めくらながやうめがかがとび)』。加賀鳶と江戸の町火消しとのケンカがらみの、江戸の人 情や風俗を生き生きと表現した河竹黙阿弥のヒット作です。長半纏に染め抜かれた雲に雷をモチーフにした「加賀鳶」のロゴマークは、加賀鳶連中の心意気と地 酒の力強さを表しています。*本文はHPから引用しています。

 

醸造元/株式会社 福光屋
精米歩合/65%
使用米/全量契約栽培米・酒造好適米 国産米100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+7

商品名/加賀鳶 極寒純米 無濾過生

 

◆皮付きカリカリ豚バラゆずこしょう酢

出雲富士 そして「わた持ち丸干いか焼」

あれ?出雲富士といえばあのラベルじゃないの?菱形がいっぱいあるやつ?!今回のやつには付いてないですねぇ。あのデザインラベルが好きなのになぁ。ほらこんなやつ↓

 

いやいや、ちょっと違う…

 

あっ!これっぽいけどモンベルやしっ!

 

うん、これです!このロゴマークです!

ジャケ飲み出来るお酒「出雲富士 -IZUMOFUJI-」

出雲富士はジャケ買い&ジャケ飲みしたお酒のひとつです。このラベルのお酒が出た当時、ジャケットがスタイリッシュでデザイン的だったので、思わず買って飲んだものです。もちろんこの形は「」、伯耆大山(ほうきだいせん)別名:出雲富士をイメージして造られたロゴマークで、ラベルの下にでーんとそびえ立っています。きれいにはがしてファイリングしていたのですが、そのファイルが今どこにあるのか!

で、お味の方はと言うと、僕の大好きな味です。出雲富士はハズしませんね。口に含んだときの香りは果実香、もちろんジューシーでフレッシュ。と言っても甘ったるさは無い。喉元を過ぎるときのキリッと感も楽しめる。万人に受けるお酒と言って良いでしょう!←いいのかぁ?

人と人 食と人 よき縁を結ぶ。

ジャケットには無かったロゴマークが襷掛け部分に付いていました。よかったぁ!これですよ!これ!それと写真を撮ったときには気がつかなかったのですが、このたすきに書かれた文字、よく読むと「無濾過生縁酒」って書いてあるやん。何この「」って?←調べた!

◆生縁酒とは…
富士酒造から10分くらいのところに縁結びの神様「出雲大社」があります。「人との縁」「料理との縁」「酒との縁」…様々な「縁」がありますが、『出雲富士を』酌み交わしながら「縁」をより深めて頂けるようなお酒にしていきたい…そんな思いを込めて、「生原酒」を「生縁酒」ともじって付けたそうです。

醸造元/富士酒造 合資会社
精米歩合/55%
使用米/佐香錦100%
アルコール度数/16度

商品名/出雲富士 純米吟醸 佐香錦 無ろ過生原酒


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◆わた持ち丸干いか焼き

何度も言いますが、これはダメなやつです。雁木寫樂、そして出雲富士で三杯目です。お腹の部分をチューブのように押してワタを少しずつ出してはつまみ、お酒で清めます。あっどこかで聞いたことのある感想がっ!

もちろん炭火焼きです。もう味を閉じ込める必要なんて無いのですが、わたの濃厚さがお酒を求めます。唯一の救いが横に添えてある辛味大根おろし。こいつがなんとか口に残るわたを中和してくれます。おろしがなければおそらく4杯は軽〜く行けたでしょう。ありがとう辛味大根おろし。