会津娘 純米吟醸 花さくら

春はやっぱり絞りたて「うすにごり」ですね。この花さくらは「瓶燗急冷」方式で一回火入れされた純米吟醸うすにごりです。最近、この方法で造る蔵が増えているそうです。しぼりたてのプチプチした爽やかさと火入れによる落ち着いた口当たりが上品さを醸し出した仕上がりになっています。火入れをしているのにプチプチ感が楽しめるなんてちょっと感激。春らしいみずみずしい味わいで、口の中はもう桜満開です。

瓶燗急冷とは…

本来大量の醸造されたお酒を蛇管(じゃかん)と呼ばれるらせん状の管に通し、火入れ(加熱)し、すぐに急冷することで殺菌処理をするのが一般的なのですが、それをいきなり瓶に小分けにして熱湯処理をする製法の事。瓶で火入れすることはタンクなどの大きな場所も機材も必要なくコストの削減になる。もちろん温度管理技術が向上したおかげで出来る製法であることに違いは無いのでしょう。

*火入れとは搾ったお酒を加熱して、火落菌(ひおちきん)と呼ばれる貯蔵中のお酒を白く濁らしたり、味の劣化を招く乳酸菌を殺菌するための製法。お酒の劣化を出来るだけ防ぎ、お酒本来の味わいを楽しめる利点があります。*火入れを行わないお酒を「生酒」と呼びます。

醸造元/高橋庄作謹醸
精米歩合/50%
使用米/会津産五百万石100%
アルコール度数/16度
日本酒度/ー1〜0
酸度/1.5

商品名/会津娘 純米吟醸 花さくら

二兎追うもの!純米吟醸 雄町五十五 火入れ

愛知県岡崎市の丸石醸造さんの若手で立ち上げたブランド「二兎(にと)」。ラベルに描かれている「向かい兎」は子孫繁栄・縁結びなどの御利益で知られる、京都の岡崎神社に「狛うさぎ」として阿吽のうさぎ像がありますがそれとはどう関係しているのでしょうか?向かい合うことでふたつを結ぶという意味があります。

【向かい兎】少し調べてみました。

二兎コンセプトとして【二兎追うものしか二兎を得ず】
「味」と「香」、「酸」と「旨」、「重」と「軽」、「甘」と「辛」。
二律背反する二つのコトガラが最高のバランス・味わいになるように試行錯誤を繰り返し、丸石の酒造りに合う米を「雄町」と「山田錦」の二つに選びました。〜(続きは二兎コンセプトのHPで)

で、今回頂いたのは「純米吟醸 備前雄町五十五 火入」。

二兎シリーズの中でもかなりの限定もののようです。たまたま口開けに出会い、開封一番、「ポンッ」と元気な音色。鼻孔で感じる香りはあまりないが、口に含むとふわぁと米の甘い香りが広がる。バランスの良い酸味がその甘みをサッと喉元へ誘ってくれます。飲み終わりに口の中に甘みは残らず、サッパリとノド越しで飲める食中酒です。と言いながら、アテを食せず、スイスイ頂いてしまいました。ご馳走様でした。(合掌)

製造者/岡崎醸造 株式会社
精米歩合/備前雄町100%
アルコール度数/16度

商品名/二兎 純米吟醸 備前雄町五十五 火入