帰ってきた!長珍 新聞紙シリーズ

上から読んでも、下から読んでも「しんぶんし」シリーズの2018年バージョン。今回は「純米60【生】無濾過」です。新聞がハデだ!たまたまなのでしょうが、なんかワインのようだ。味の方は…。さすがは「長珍」と言わざるを得ない。濃厚です。純米ですが、メロン果汁のような吟醸香が少し香ります。が、若さも感じ、若干渋みのような苦みがあるのですが、それが旨みの余韻に繫がっているのでよしとしましょう。のど越しの爽やかな酸もありますが、ちょっと熟成感が勝っているようです。今回は芳醇感を楽しもう!!

注)このお酒のセールスポイントでもパスタで日本酒を!ってコピーではありませんよ!単なる中日新聞の広告です。でもある意味広告主は2度、広告を打っているようなもんなのでお得ですよね!でもちょっとボロネーゼで日本酒を飲んでみたくなった。「長珍」ほど個性的で濃厚なお酒ならボロネーゼも美味しく頂けそう!

新聞に載っていた商品を調べてみた!レガロの「ホロネーゼの真実」

醸造元/長珍酒造 株式会社
精米歩合/麹米:兵庫県産山田錦60% 掛米:広島県産八反錦60%
使用米/山田錦・五百万石
アルコール度数/18度
日本酒度/非公開
酸度/1.9

商品名/長珍 しんぶんし60五百万石 純米生原酒

浅芽生←さぁ、なんと読もう!

無圧無濾過生原酒、酒袋に入ったお酒の重さだけで搾られたお酒。いわゆる「あらばしり」ってやつですね。すでに半分減っている。出来れば口開けが吞みたかった。あらばしりの開けたてはアルコールにカドがあり、ドライで雑味も楽しめる。それから4、5日経ったものを頂くと丸みが出てきて「おっ結構変化したなぁ」って、2度楽しめるのです。

それでは頂きます。香りは結構あります。華やかな感じとドライな感じもします。口に含む…意外とフルーティ!もっと酸っぱいエチル感かと思ったが、かなり落ち着いている。メロンの果汁のような甘さが口の中に拡がる。もうジュースです。プチプチ感もあるので、サイダーです。ラムネです。ただ甘いだけのラムネではありません。飲み込むと同時に辛味とキレキレの酸味が襲ってきます。後味はさっぱりとした苦みなのか渋みなのか余韻が残ります。柑橘系のフルーツを食べた後の余韻に似ているのかも。もう肴は要らない。これはデザートだ!でも食べます。何かを無理矢理合わせます。シガラーとしては良いお酒の発見です。でも次は来年なんですよね!

製造元/有限会社 平井商店
精米歩合/60%
使用米/滋賀県産吟吹雪100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+3.0
酸度/2.0

商品名/浅芽生-アサヂヲ- 特別純米生原酒

 

◆伊勢赤鶏むねチャーシュー

コレ大好き!よく、たのみます。赤鶏むね肉は同じですが、添えてあるものが、タルタルソースだったり、みたらし餡だったり、今回のマヨマスタードだったりして味を変えて来てくれるのがすごく良いです。もちろんチャーシュー自体に味付けがされているので、何も付けなくても美味しく頂けます。さっぱりしているので、いくらでも食べれます。

鯵ヶ澤 しぼりたて 純米吟醸 無濾過生原酒

また知らないお酒を発見。いつも美味しいお酒をありがとうございます。「鰺ヶ澤(あじがさわ)」って名前から想像するとあまり美味しく感じないのですが、見事に裏切ってくれます。けっして魚臭くはありません。香りは穏やかではありますが、甘い国産蜂蜜のような芳香が立ちます。(うん、アカシアでは無く、間違いなくレンゲの蜂蜜とみた。ローズマリーでもラベンダーでは決して無い!)ウラのラベルを見ると日本酒度が+0.0とあるのでこれはまったりと甘ったるいフルーティな奴じゃないのかぁ!といやな予感。口に含むと意外!爽やかで艶やかな旨みが口の中に広がります。酸も低く、さらりと飲めてしまいます。後口のキレは上々。余韻にスイートな旨みを残して行きます。ただ18度とアルコール度数が高いので美味しいからと言ってぐびぐび飲むと後で足腰を持って行かれます。気をつけなはれ!

醸造元/尾崎酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/青森産酒造好適米 華想い100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+0.0
酸度/1.7

商品名/鰺ヶ澤 しぼりたて 純米吟醸 無濾過生原酒

◆酒の肴2種

くえ花わさび」と「あおりいかうにゼリー」。「くえ」のもちっとして噛み応えのある食感が堪らない。それを「花わさび」が引き締めてくれる。鼻に突き抜ける爽快な辛みと独特の苦み、シャキシャキとした歯ごたえもたまりません。「あおりいか」が新鮮!唇で噛みきれるほどの柔らかさ。そしてまたあまーい!これはお酒がすすむ君です。

花泉 上げ桶直詰め 純米無濾過生原酒

「上げ桶」って何?

さぞかし神聖な桶なのかと思いきや搾ったお酒を入れるタンクのこと。まあ確かに「tank」を江戸時代から使っていたとは思えない。が、「上げ桶」を調べても出てこない。花泉酒造さんだけで使っている言葉のようです。搾ったお酒を桶に上げるって事なのでしょうね。でもまだ謎がある。「直詰め」なら上げ桶に移さずに直接、瓶詰めした方がより「直詰め」なのじゃないのかなぁ?そもそも、「直詰め」って搾り機から直接移すことじゃなくて、一度タンクに移してから瓶に詰める作業って事?…よし!この辺は気にせずに進もう!その「上げ桶直詰め」した純米無濾過生原酒ですが、もちろん、ピチピチ、シュワシュワです。おまけにフルーティ!まろやか!と言いたいが、アルコール度数が19度あるせいか、かなりの重低音ウーハーです。のど元をキュッとしてくれます。

ラベルに使用米とか日本酒度の表記が無いときはネットで調べて記載しているのですが、使用米を調べていると麹米:五百万石、掛米:タカネミノリ、四段米:ヒメノモチとあり、「四段米」ってなに?という疑問にぶち当たってしまった。米の名前を調べていただけなのに…。

四段米とは!

四段米を調べるに当たり新たな謎が出てきました。その言葉が「四段仕込み」。で、四段仕込みを調べようとすると「三段仕込み」、いや「〇段仕込み」という色んな段階の仕込みがあると言うことが分かる。(面倒くさくなりそうだ!)なのでまずは段仕込みの説明からしなくてはならない。

酒米と水で発酵させた「醪-もろみ-」を搾り日本酒は出来ます。その「醪-もろみ-」を造る工程で、その元となる酒母へ段階に分けて麹と蒸米を加えて行く作業を「段仕込み」と呼ばれるようです。*お酒を造るのに不可欠な作業なのでわざわざネーミングする必要が無いように思われますが、この段階が増えるほど、こだわりのお酒に仕上り、セールスポイントにもなるわけです。「純米吟醸十段仕込み!」となれば「どこまでこだわるねん!飲みたいわぁ〜」となる訳です。おっと話が全然進まない!

三段仕込み3つのチェックポイント!

仕込み作業は3つに分けられ、初添(はつぞえ)、仲添(なかぞえ)、留添(とめぞえ)と呼ばれます。

■初添-はつぞえ-

醪造り最初の工程。仕込みタンクに酒母を移し、少量の麹と米を加えます。発酵を進め、酵母の数を増やしていく作業です。*それぞれ掛米、掛麹と呼ばれます。このお酒で言うと掛米はタカネミノリ、麹米は五百万石となります。

■仲添-なかぞえ-

この工程では初添で加えた米と麹の2倍の量を加え、更に発酵を進めます。*初添と仲添の工程の間に「踊り」と呼ばれる環境に慣らすため、何も加えないで様子を見るだけの日程が存在します。「どう?もうちょっと踊るか?」「いや、まだまだ踊りまくるぜ!まじ卍!」と言うやり取りがあるのだろうか!

■留添-とめぞえ-

仕込みの最終段階のこと。ここでは仲添の更にドン!の2倍!(巨泉のクイズダービー♬)の麹と蒸米と仕込水を投入。この時点で醪は発酵が進んで、20〜25倍ぐらいの容積になってるそうです。この後は温度が上がり過ぎないようタンクの温度調節をしながら発酵をしていきます。3〜4週間で醪は完成。

さあ、ここまでは通常の仕込み作業工程の説明です。「う〜ん、よく分からない!」って方は他にも親切丁寧に説明しているブログもあるので、そちらでご理解してください。

■四段仕込み

基本的には「おまけ」です。もうすでに三段で完成はしているのですが、蔵元が出来上がったものに日本酒度(甘辛度)の微調整をするためのものと思っておいていいでしょう。このお酒で言えば「ヒメノモチ」と呼ばれるもち米を使用し甘みを引き出しているようです。

製造者/花泉酒造 合名会社
精米歩合/65%
使用米/五百万石・タカネミノリ?・ヒメノモチ?
アルコール度数/19度
日本酒度/非表示
酸度/非表示

商品名/花泉 上げ桶直詰め 純米無濾過生原酒

 

◆和牛すじ煮込 玉子落とし

すき焼き風です。甘辛のたれで見た目めっちゃ濃そうですが、意外とあっさり味。白身部分を取ってくれていますが、個人的には入っていても全然オッケーです。どうせ取るならヌルッとしたひもみたいな部分も取って欲しい。個人的には気にしないのですけどね ♫ このヌルッとしたヒモみたいなものは「カラザ」と呼ばれる部分で卵黄部分を外部からの衝撃から守る役割があるそうです。だから、箸とかでなかなか取れない!お店などではわざわざ取るようですが、この「カラザ」には最近の研究で抗がん物質が含まれていることが実証されているそうです。出来れば取り除かずにそのままいただこう!

山形じゃないよヤマサンだよ!

まずは肴の紹介。「和牛ローストビーフ」。最近、このお店の定番になりつつある。霜降りのサシも少し入っているが、赤み部分のお肉。「まるしん」。赤身ですが、噛めばジュワーと甘い脂が滲み出てきます。サイコーです。いくらでも食べれます。わさびをのせて食べてもよし!塩だけでもよし!そして添えてある甘辛のたれもうまし!です。

◆ヤマサン正宗 純米吟醸 佐香錦 袋取り生原酒

「ザ・バランス」です。甘みだとか辛口だとか濃厚とか芳醇。飛び抜けて何かに特出しているわけではない。個性が無いという表現も出来るのですが、これは「バランス」が飛び抜けて良いお酒と言って良い。つまり「美味い」のです。爽やかな酸と柔らかいお米の旨みがやさしく広がります。

神々のふるさと出雲の里は、他の地方が神無月となる10月に、全国八百万の神々が集う神在月(かみありづき)となります。町はずれに酒造の大社(おおやしろ)、出雲松尾神社、別名佐香神社。神々が集って180日間に及ぶ酒宴を催したのはこの神社だと伝えられています。

酒持田本店は、その神社の御膝元で、140年に渡り出雲杜氏の技を継承してきました。
店舗・酒蔵のある通りは「木綿街道」と呼ばれ、古い町並みを今に残しており、建物は2017年に登録文化財に指定されました。

島根県産の酒米を自家精米し、優秀な出雲杜氏の腕で、麹(こうじ)はすべて手作り。蔵人は約半年間泊まり込み、夜も醪を気にしながら過ごしています。出雲の地の小さな蔵で造る、技と経験と感性の結晶が「ヤマサン正宗」を造り上げているのですね。

製造者/株式会社 酒持田本店
精米歩合/60%
使用米/佐香錦100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+2.0
酸度/1.5

商品名/ヤマサン正宗 純米吟醸 佐香錦 袋取り生原酒

南方熊楠、恐るるに足らず!

日本酒度+15のパワーを見せてみろ!ふふふ、どうした南方っ!その程度なのか!あの爆発的な日本酒度はどうしたのだ!お前ならやってくれると思っていたのに!残念だ!旨いじゃないか!ただただ、旨いだけじゃないか!期待はずれにも程があるぞ!米の旨味もしっかり出てるし、絞りたてらしいプチプチ感もある。確かに辛口だ!他の辛口に比べればダントツに淡麗で辛口ではあるぞ。喉越しに来るキレもキレッキレなのは認めよう!だが、その壁を越えてみろ!白くてはだめだっ!真っ赤に燃え上がるメタモルフォーゼで真の力を見せてくれーっ!ゴォォォォーコスモォー!

醸造元/株式会社 世界一統
精米歩合/60%
使用米/山田錦100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+15.0
酸度/1.7

商品名/南方 超辛口純米酒 無濾過生原酒

 

◆茶碗蒸し

茶碗蒸しラーの自分としては食べておかないといけない。端っこが固まってますが、そこ以外はトゥルトゥルで良い感じです。器はお酒の片口っぽいですが、味は王道の味付けです。三つ葉が良いアクセントになっています。鶏肉、椎茸、かまぼこ、百合根と定番の具もちゃんと入っています。あとゆずがちょこっと乗っていれば完璧だったのになぁ。定番と言っていますが、地方によって具も変わってくるんでしょうね!栗の甘露煮を入れるところがあるとか!!

LEMON HART

ラム酒の中でも知名度と人気が高いのが「レモンハート」です。古谷三敏の描く漫画の「BAR レモン・ハート」という漫画の名前にもなったほど、評価が高いラム酒の銘柄です。そして何を隠そう飲んだ事が無かったのです。もちろん、洋酒を飲めるようになったのもここ2、3年なので飲んだ事も無ければ知りもしなかったのです。古谷三敏の漫画は知っていましたが、読んだ事もありませんでした。少し洋酒をたしなむようになった今、読んだら結構おもしろく読めそうな感じ。今度、読んでみよう!*ドラマにもなっているみたい、見てみよう!

レモンハートにはいろんな種類があるそうで、その中で特に人気となっているのがコレ! デメララ・ラムと呼ばれるもの。自由に飲んでいいのですが、個人的にはロッカーなのでロックで頂きます。ラムと言えば個人的にはホワイトラム、透明、甘い、のイメージを持っているのですが、これはゴールド系です。香りを嗅ぐと甘い香りがしますが、一口、ちびっと飲んでみるとやはりほのかに甘くとろっとなめらかな口当たりです。が、2口、3口と進むにつれて、以外と甘くない事に気がつきます。控えめな甘さとすきっと飲めるラムなのだと気がつく。最初に嗅ぐ、甘みとコクのある香りが勘違いさせてしまいますね。

レモンハート・デメララとは南米北部のガイアナにあるデメララ河沿で蒸留している事から、それがそのまま商品名になっているようです。ちなみにその原酒はイギリスへ運ばれ貯蔵・熟成・ブレンドされているようです。

*「レモンハート」は人名で、イギリス海軍へラムを初めて納入業者第一号となった人物。のちに自分の名前を冠したラム酒を納入するようになった事から創業が1804年と表記になったようです。このデメララには「151プルーフ」と呼ばれるアルコール度数が75%以上もあるホワイトラムも展開しているようです。一度飲んでみたいが、きっと家にたどり着けないでしょうね!

原材料/サトウキビ
アルコール度数/40%
分類/ラム・スピリッツ(蒸留酒)
生産地/ガイアナ
商品名/レモンハート・デメララ

 

◆メープルシナモンクルミ〈ナッツスナッキング〉

ナッツスナッキングって何だ!?「そこら辺のスーパーとかコンビニで売ってるよ!」と言っていたが、コンビニはないし、スーパーでも見つけられない。「自然素材のおいしさを生かした健康応援のおやつ」とあるので成城石井あたりで売っているのかと思ったが、見つけられない。仕方なくネットで調べると「爽快ドラッグ」とか言う所が取り扱っているが、だれも評価をしていないのでよく分からない状態です。まあ味に問題は無かったのでいいのですが、名前の知らない会社で口に入れるものは少し…不安です。種類は15種類以上はあるようです。

La pioggia di primavera 神開

「春雨のようにしっとりと柔らかく心を潤す。そんなお酒でありたいと思います。」とラベルの裏に書いてあった。そう「La pioggia di primavera」はイタリア語で「春雨」という意味です。純米吟醸の新酒をバランス良く調整するために瓶火入れをしています。そして力強い原酒を16度に加水調整することにより、濃厚で力強い旨味と酸味を透明感と春らしいポップな重みとシャープでキレの良い味に仕上げています。(←と言いつつ、力強さは残っていますよ)甘み、旨味、キレがバランス良くて飲みやすいお酒でした。

製造元/藤本酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/滋賀県産玉栄100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3.0
酸度/1.5

商品名/神開 La pioggia di primaveral

山形正宗と肴2種盛

肴(あて)2種盛と書いたのは料理名を忘れたためです。左は桜エビの入ったお総菜。じゃこも入っている…。え〜っと右は甘鯛っぽい漬けに菜の花で和えたもの辛子和えだったかな?奥は親鶏のポン酢和えです。これは定番メニューで食べ応え、噛み応えのある美味しい肴です。

今回は「山形正宗 純米吟醸 酒未来」そこそこの香りがあります。爽やか&甘みの果実香。山形正宗らしいしっかりした飲み口でのど元過ぎればシャープな酸のキレ味。実にバランスのとれたお酒に仕上がっています。本当に山形正宗は外さないですね!「山形正宗に不味いものなし!」です。

酒未来という名の「今」

まず、気になったのが酒米「酒未来」。どこかに書いてあったものを抜粋して記載します。「酒未来」は高木酒造の十四代蔵元・高木辰五郎氏(←高木酒造の十四代目蔵元じゃないですよ!十四代ってお酒を造っている蔵元って事ですからね、念のため!)が18年の歳月を掛け1999年に誕生した酒米。長野県の美山錦と山田錦の系統をもつ母米を掛け合わせて造られています。「酒未来」はこれと言った酒米のない東北地方に根付くよう、精魂込めて造られた酒米なのです。そして今、「くどき上手」「山形正宗」「榮光冨士」をはじめ、「而今」「写楽」「宝剣」「天青」「東洋美人」など、全国に「酒未来」は繫がっています。

醸造元/株式会社 水戸部酒造
精米歩合/50%
使用米/山形県産酒未来100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+1
酸度/1.6

商品名/山形正宗 純米吟醸 酒未来 限定