おいっ鬼太郎っ!

ラベルには表記していないのですが、なにげに日本酒度が凄い!「+15」。超辛口といって間違いない数値です。でも飲んでみると意外!香りはそれなりに甘い香りでフルーティー感。飲んでみても比較的飲みやすく(←比較的ですよ!ちゃんと辛口ですからね!)数値が示すほど超辛口さは感じません。濃厚な旨味があり、さすがは「強力米」です。プチプチ感も楽しめ、飲み終わりもしっかりとしたキレがあるので食中酒にピッタリのお酒だと思います。でも一杯目に飲むと結構来るかもしれません。*こなき純米超辛口で無漏過生原酒は新酒時期だけの限定酒です。次に飲めるのはまた来年。あっ来年の話をすると鬼太郎が笑うかも!!

なぜ、こなきじじぃ?

もちろん、蔵元「千代むすび酒造」がある鳥取県境港は「ゲゲゲの鬼太郎」の原作者、水木しげるの出身地だからです。でもなぜ、こなきじじぃなの?安心してください。鬼太郎も目玉のおやじもねずみ男版もございます。ただ、こちらでは飲んだことも、見たこともございません。あまり出回っていないのかな?人気すぎて手に入らないのか?一度、飲んでみたいです。

醸造元/千代むすび酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/鳥取県産五百万石100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+15
酸度/1.6

商品名/こなき純米 超辛口 無濾過原酒 生酒

 

◆豚軟骨トロトロ煮

沖縄で言うところの「軟骨ソーキ」。沖縄料理店で見つけると必ず注文する肴です。ふつう「ソーキ」は骨付きあばら肉のことを指します。(*ラフテーは三枚肉のことです。)で、その骨の部分が軟骨なのが「軟骨ソーキ」。もちろんしっかり煮込まないと軟骨でも食べることは出来ません。煮込んだ軟骨はそれはもうテュルテュルでトゥルトゥルなのです。コラーゲンもタップリで次の日は脂ぎっています。下の写真を見てもらっても分かるように脂がスープのように溢れているのがお判りでしょう。次の日には煮こごりになっていることでしょう。何か料理に出来ないものか!

日置桜 八割搗き雄町 濁酒

まず、「八割搗き」とは日本酒の世界では、お米を80%削るのでは無く、逆の20%削る事です。でもって、お米を削れば削るほど、美味しいお酒になるのですが、技術はもちろん、高級価格になります。

つまり「八割搗き」こと精米歩合20%はほとんど削らずに美味しくしようとする蔵元さんのチャレンジ精神に感激します。それではそれに応えるためにこちらも冷酒でチャレンジしてみます。*ちなみにこのお酒の美味しく飲める温度は「冷や」か「燗酒」を推奨しています。が、あえて冷酒です。

本当なら混ぜていない上澄み部分のみを試してみたかったのですが、残念ながら最後の一杯だったので逆に通常より濃厚な味になる事でしょう。

濁酒と銘打っているだけあって白濁してます。香りは余り感じない。飲み口は甘みも感じるが、その後からすぐに酸味がやって来ます。酸味が濃厚です。かなりのキレを感じます。が、飲み終わりに雑味も含まれています。これはたしかに常温か燗が合いそうです。が、この雑味も味の余韻としては記憶に残るものなので、個人的には結構好きである。このざらざら感を残しながら肴を楽しむのも一考。料理がよりいっそう旨く感じる事でしょう。

こう言うお酒は燗にすると旨みが膨らみ、酸もキレてシュワシュワ感が楽しめるのかも!

醸造元/有限会社 山根酒造場
精米歩合/80%
使用米/雄町(鳥取県産)100%
アルコール度数/15度
日本酒度/+16.5

商品名/日置桜 八割搗き雄町 濁酒

千代むすび 純米吟醸 強力50 氷温熟成

ひやおろし最強の強力米。

もしどこかの居酒屋さん、酒屋さんで「強力」と言う名のお米の表記を見つけたら、一度は飲んでみてください。不安な方は誰かが頼んだものを一口もらってみてください。「ガツン」とやられます。濃厚であり、芳醇であり、酸味もぐっときます。アルコール度数が15度って書いてあっても18度くらいあるんちゃう?ってぐらい、濃厚です。とろみます。色も琥珀色をして古酒のようです。どんなアテであろうが負けることは無いです。この季節なら脂ののった焼き秋刀魚なんかぴったりかも。逆に油っぽいものや濃厚な味付けのものじゃ無いとアテ負けしてしまいそう。

なので…

◆やわらか酢豚の黒酢仕立て

甘辛く下ごしらえした肉(たぶん三枚肉辺りの肉?)を使って素揚げした豚肉に黒酢を絡めて炒めたもの。黒酢のつーんとした酸味と甘辛さのフュージョン。めっちゃ柔らかい豚肉と表面が少しカリッと揚げた食感がなんとも言えない感じで楽しめます。唇で噛めるぐらい柔らかです。

そして黒酢にも負けない「強力」で調和を図る。黒酢により濃厚さがマイルドになり、味が変化、一杯で2度楽しめる。トマトで再び口の中をリセットし、再び、「濃厚&芳醇」を楽しむ。

◆赤鶏ささみときのこ5種汁

5種を覚えていないが写真から推察するとキクラゲ、シメジ、えのきだけ、なめこ、えりんぎ?かなぁ。分かりません。で、やっぱり秋はきのこですね。具だくさんです。これだけでお腹いっぱいになります。しっかりだし汁にきのこのエキスが出ています。食感もシャキシャキ、ニュルニュルです。

さて、またまた謎の言葉が使われています。

氷温熟成って何?

「氷温」とは食品にはそれぞれの凍る温度(氷結点)があり、0℃から氷結点のあいだの域を「氷温域」と呼び、この氷温域で食品の貯蔵や加工を行うと様々なプラス効果があるのだそうです。

みじかなところでは採取した白菜や大根を雪の下などに貯蔵しておくと何とか凍らないように自己防衛能力でアミノ酸や糖類を蓄えようとし、それが甘みや旨みとなって出てくるって理論ですね。

千代むすび酒造さんではマイナス4℃の環境を作り、熱い夏の間、じっくり長期低温発酵させることでより深く強力米の旨みを引き出す製法を生み出しました。これも力強い「強力米」だからできる業なのでしょうね。

醸造元/千代むすび酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/強力米100%
アルコール度数/15度

商品名/千代むすび 純米吟醸 強力50 氷温ひやおろし

復活の「強力米」

強力米が地元に根付くまでのエピソードがあります。お時間があれば是非、読んでみてください。

山根酒造場さんのHP→http://hiokizakura.sakura.ne.jp/maboroshi.html

中川酒造さんのHP→http://www.gohriki.com/gohriki_p2.html