精米歩合80%、大正の鶴。

赤磐雄町米の80%精米。お米を削らずに美味しいものを作ろうと挑戦をする酒蔵さんは尊敬します。おまけに無ろ過生原酒。ノーメイク、原石で見せる事が出来るチカラがすごいですよね!流石は「赤磐雄町米」と言うべきか!!確かに冷酒で頂くと心地よい渋みを感じられます。が、やさしい香りとお米自体のコク、甘み、旨みを確かめられます。喉ごしにキリッとした生原酒感を味わえます。アルコール度数18度もあるのかぁ。ちょっと温めた方がいいのかなぁ。

 

製造元/株式会社 落酒造場
精米歩合/麹米65% 掛米80%
使用米/赤磐雄町100%
アルコール度数/18度
日本酒度/+6

商品名/大正の鶴 純米 限定無ろ過生原酒 精米歩合八十

W

W ダブリュー 純米 赤磐雄町 無ろ過生原酒

なかなか手に入らないお酒だそうです。渡辺酒造店の「W(ダブリュー)」。このインパクトのあるジャケットの「W」という名前の由来が裏ラベルに記載されていました。

「ブランド名”W(ダブリュー)” とは渡辺酒造店(Watanabe)、世界(World)、笑い(Warai)という3つの意味を表しています。←ってこれトリプルですやん!”W”は日本酒の未来を担う厳選酒販店のために醸造された、数量限定の受注生産品です。」との事。

精米50%ってそれ大吟醸やんっ!

赤磐雄町のお米を50%磨いた純米、まずは香りをかいでみるともうすでに果実香。で、口に含むと甘くてフルーティー、雑味も酸味も少なく、もうジュースです。ただ、無濾過生原酒(加水していないお酒)だけあって日本酒度数も17度と高めであるため、喉元でクゥーってなります。これは旨すぎて危ない純米酒です。←だからぁ大吟醸ですってば!

不老不死の水を使用?

日本酒造りにとって水は重要な要素です。その水に「不老不死の水」と呼ばれている自家井戸水が使われているそうです。渡辺酒造店は岐阜県の最北端、飛騨の標高3千メートルの北アルプスや飛騨山脈の山に囲まれた場所にあります。なんか御利益ありそうです。

一世を風靡!アニメ映画「君の名は。」

あれだけ話題になった映画「君の名は。」を見ていないのですが、ここ岐阜の飛騨市の山村がモデルになっているようです。その映画の中にあるシーンで「口噛み酒」というものがあり、それを再現して販売したら馬鹿売れしたらしい。更に気多若宮神社 御祈祷の「聖地の酒巫女ラベル」が限定発売し、それもヒットしているらしい。それを発売しているのが渡辺酒造店。聖地巡礼がてら購入してみては?

*1.口噛み酒とは米などの穀物や木の実などを口に入れて噛み、それを吐き出してためたものを放置して造るお酒のこと。原料を噛む人間として、巫女や処女が選ばれていた。実際、そういう風習も昔のアジアにはあったらしい。*2.はじめ人間ギャートルズで「サル酒」というものがあったがそう言うものであろう。←ってアニメだしっ!!

製造元/有限会社 渡辺酒造店
精米歩合/50%
使用米/赤磐雄町100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+3

商品名/W ダブリュー 純米 赤磐雄町 無ろ過生原酒

 

そのほかにもWシリーズがあるらしい。

ひねる!秋鹿 純米酒 槽搾直汲

写真に写っている製造月日を見て頂くと判りますが、7月出荷のお酒である。今はもう11月。どれだけ売れ残っているか判って頂けるでしょう。いや売れ残っている訳では無く、お店のマスターが「これはあかんっ!ひねてる!おすすめできない!」っと飲ませてくれないのである。もちろんそう言うのが好きな人にはお断りを入れて飲ませているのですが、山廃やひやおろしが苦手な自分には飲ませてくれないのである。なので、3ヶ月以上も冷蔵庫の隅で眠っていたのです。が、奇特なお客さんのおかげでようやく残りわずかとなり、お店も終わりの時間になり、少量を飲ませて頂く事が出来ました。

確かに「ひねてる!」

が、飲めない事は無い。好きでは無い。酸味にヨーグルト感が出てしまっている。何か肴がほしいが、もう厨房の火も止めているし、お腹もいっぱいなので、どうしよう!と思案しているとチーズを出してくれた。しかもよりによって「ブルーチーズ」。更に賞味期限切れ。が、たかが賞味期限切れである。消費期限なら危ないが、賞味期限なら味が落ちているだけなのだ!そして頂く。

なんてことでしょう!(←劇的ビフォアアフター風に!)このひねた「秋鹿-八反錦-純米槽搾直汲」が劇的に旨く感じるのです。ひねた部分がブルーチーズによって中和されて、その奥に閉まってあった芳醇な旨みが「こんにちわ」して来ました。「やぁ!秋鹿さん。こんにちわ!邪険にしてごめんなさい!3ヶ月以上も無視してゴメンね!」ようやく和解できました。良いお酒です!そしてサポートありがとう!賞味期限切れのブルーチーズ!賞味期限になるまで食べなくてごめんね!

 

速醸酛とは?

話は変わりますが、ラベルを見ていてふと気になったのですが、「速醸酛」って何?って事でちょっと調べました。

結論から言いますと、酒母を造るための製法のこと。現在行われている酒造の大半はこの製法で造られているという事です。なので表記されていない事が多くそれ以外で造られているもの表記する事が多いですね!

大きく分けて「生酛」「山卸し廃止酛(山廃)」と「速醸酛」の3つ。

その前にまず「酒母」について説明しておきますね。「酒母」とは日本酒を醸造するために、蒸した米・麹・水で良質な酵母を培養したもの。この酵母がアルコール発酵時に発生する雑菌の増殖を防ぎ、美味しいお酒にしてくれるのです。

生酛造り

江戸時代から受け継がれてきている伝統的な方法で、天然の乳酸菌を利用して乳酸を発生させ、雑菌を抑えながら酵母を増やしていく山卸し製法で造ります。酒母造りには極寒の夜から朝にかけて作業をしなければならず、重労働で1番手間暇がかかります。酒母造りに一ヶ月以上を要します。
特徴として…濃厚な旨みとキレのある飲み口を味わえる。

山廃酛造り

技術革新が進み、生酛造りで1番大変な「山卸し」という作業を廃止して、酒母造りが出来るようになりました。「山卸し」を「廃止」で「山廃」酛と呼ばれています。
特徴…力強い味わい、酸度も高い。

速醸酛造り

さらに技術が進歩(明治43年に考案)し、乳酸菌を増殖させる作業を省き、高純度で優良な乳酸をあらかじめ使い、お酒を醸造させる。生酛や山廃酛の半分、約2週間で醸造できる。
特徴…サッパリとした味わい淡麗系のものが多い。

 

醸造元/秋鹿酒造 有限会社
精米歩合/70%
使用米/八反錦(広島県産)100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+10

商品名/秋鹿八反錦70 純米槽搾直汲

 

日置桜 八割搗き雄町 濁酒

まず、「八割搗き」とは日本酒の世界では、お米を80%削るのでは無く、逆の20%削る事です。でもって、お米を削れば削るほど、美味しいお酒になるのですが、技術はもちろん、高級価格になります。

つまり「八割搗き」こと精米歩合20%はほとんど削らずに美味しくしようとする蔵元さんのチャレンジ精神に感激します。それではそれに応えるためにこちらも冷酒でチャレンジしてみます。*ちなみにこのお酒の美味しく飲める温度は「冷や」か「燗酒」を推奨しています。が、あえて冷酒です。

本当なら混ぜていない上澄み部分のみを試してみたかったのですが、残念ながら最後の一杯だったので逆に通常より濃厚な味になる事でしょう。

濁酒と銘打っているだけあって白濁してます。香りは余り感じない。飲み口は甘みも感じるが、その後からすぐに酸味がやって来ます。酸味が濃厚です。かなりのキレを感じます。が、飲み終わりに雑味も含まれています。これはたしかに常温か燗が合いそうです。が、この雑味も味の余韻としては記憶に残るものなので、個人的には結構好きである。このざらざら感を残しながら肴を楽しむのも一考。料理がよりいっそう旨く感じる事でしょう。

こう言うお酒は燗にすると旨みが膨らみ、酸もキレてシュワシュワ感が楽しめるのかも!

醸造元/有限会社 山根酒造場
精米歩合/80%
使用米/雄町(鳥取県産)100%
アルコール度数/15度
日本酒度/+16.5

商品名/日置桜 八割搗き雄町 濁酒

黒龍 純吟三十八号

福井の代表的な日本酒「黒龍」。その年の三十八番目の醪(もろみ)が搾られたお酒が秋の訪れとともに一番美味しくできる季節を迎えます。五百万石では無く、山田錦を使用し醸し出した季節限定出荷の秋上がり純米吟醸です。

限定酒だけあってかなりお値段はする。が、それだけの価値のがあるうまさ。穏やかな香りと言いたいが、けっこうな果実香。飲み口が芳醇というよりは上品で柔らかい旨味と甘味。のど越しのぐっとくる辛さが心地いい。ひやおろし感はあまり感じない、いいお酒に仕上がっている。*いや、ひやおろしのお酒にひやおろし感が無いというのは褒めてないって事になるのかぁ?!

純吟三十八号は38番目に醸造されたお酒なのは判るのですが、タンクが38個あるって事なのでしょうか?ちなみに黒龍は八十八号と言うお酒もあります。って88個もタンクは流石にないでしょう!八十八はお米の出来る日数を表しているのでしょうが、三十八号は38回目って意味だけなのか、38個目のタンクなのだろうか?どっちなのか気になる!!が、もちろん蔵元には問い合わせない!

 

醸造元/黒龍酒造 株式会社
精米歩合/麹米50% 掛米55%
使用米/山田錦100%
日本酒度/+3.5
酸度/1.2
アルコール度数/16度

商品名/黒龍 純吟三十八号

 

◆もち豚長なすたれ炒め

もち豚、長なすの素材の旨さはもちろんです。なんと言ってもたれ!です。このお手製甘辛ダレの美味いこと!レシピを聞いても、適当に配合しているので、覚えていないとの事。残念。