黒い三連星,再び

ネットの検索でお酒のスペックを調べるために「三連星」「2018」と入力したら出てきた。↓やっぱりね!まあ仕方が無い、ここから名前が付けられたものですからね。それにしても2018年度版のトリプルドムは精巧に出来ていますね。って言うかザクですよねこれ ↓どういうこと?リックドムじゃないの?別の作戦?「トリプルザク」って事?もうおじさん、ついて行けません。

本題に戻ります。三連星の純米直汲み。まさに黒い三連星です。ちなみに純米大吟醸は赤い三連星、純米吟醸は白い三連星です。そしてこの時期だけの限定酒で新酒です。おっ新酒のせいなのか微発泡ピチピチしています。これは旨い!

いつもは少し濃厚なコクがあるのですが、これは爽やか!フレッシュ!トロピカル!もちろんのど越しの酸のキレは十分味わえます。いわゆるジュースです。もぎたてトロピカルジュース!これだけで楽しめます。

少し気になる事が…。帯に表記されている「2018」の文字。本来日本酒はお米が作られた年を表記されています。2017年に造られたお米を使って2018の秋にお酒を出荷した場合でも2017BYと表記されるのですが、なぜか2018と次の年の表記がある。(このお酒を飲んでいる時点で2017年の12月)この「2018」が何を意味しているのか誰か教えていただきたい!

↑で、質問を蔵元さんにしたら返事が返ってきた。↓以下のような内容です。

通常は酒造年度「平成29BY/2017BY」(BY=Brewery Year)として平成29年7月1日から30年6月30日までを表すのに使いますので、正式名称は「三連星 29BY純米無濾過生原酒」となります。

しかし、三連星の年度切り替えの基本は三連星三種類が出そろう3月1日からとさせていただいており、表への表記は年度切り替えを行った西暦で表示しております。(←つまり蔵元さん独自の表示方法って訳ですね。2018年に販売されるお酒は2018年と表記するって事です。なので「BY」と表記せず「vintage」としているのですね)

しかし、昨今残念ながら一部の酒質が年度切り替えを待たずに先行して品切れを起こす事態となっており表記年号に狂いが生じ始めてきております。そこで、年度切り替えを行う前に先行して発売する「三連星 純米(黒)直汲み」は年の変わる前に発売するものの中のお酒は年が変わって2018年3月より年度を切り替えるため前年度のお酒と区別をつける目的で先行した年式にしております。(←お酒が人気って事です。3月まで在庫が持たないので仕方なく新年度のお酒を卸しちゃったって事です。飲めないよりは良い判断だと思います。)

現在レギュラータイプのお酒で2018年を表示しておりますのは「三連星 29BY純米吟醸(白)無濾過生原酒」がございますが、こちらは28BYのお酒が欠品し、やむなく年度切り替えを待たずに発売しているためであります。他の純米・純米大吟醸は3月より2018年のお酒に切り替わります。(*解決方法は品切れにならないように数を増やすしか無いのでしょうが、それによって品質が下がるのは考えものです。気長に待っておりますので、これからも美味しいお酒をよろしくお願いします。)

ふたたび、話は逸れるがこんなのもあるだよ!黒い三連星「トリプルドムとうふ」。ガイア、マッシュ、オルテガの3人による「ジェットストリームアタック」時の攻撃態勢をモチーフとした3種のパッケージで、濃厚な豆乳クリームを使用した、マイルド、ビター、ミルクの三位一体型チョコレート味豆腐の攻撃だ!一体どこにいけば買えるのだろう!君は食べる事が出来るか!

製造者/美冨久酒造株式会社
精米歩合/60%
使用米/滋賀県産銀吹雪100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+5.5
酸度/1.6

商品名/三連星 無濾過生原酒 純米直汲み

 

◆たこと菜の花の辛子酢味噌和え

辛子酢味噌和えは時として日本酒を邪魔してしまいますが、お酒をリセットするのにはいいアクセントになります。

インスタ映え?

茶色い飲み物に茶色い料理。映えない!どのアングルから写真をとっても…映えない!こう言う時は皿を伊万里焼とか九谷焼にしてみたらどうだろう!でも美味しい♩料理名はたしか「長なすと鶏そぼろあんかけ」だったかな?

七本槍 純米活性にごり酒

が、日本酒のジャケットはシンプルだけどかっこいい。映えます。「純米酒」の文字が象形文字ってほどでは無いがスタイリッシュだ。これからは「純」と言う字はこう書いてみよう!「酒」もなんか良い漢字♬味の方も「映えます」。ニゴラーの自分としては待ってましたぁ!の「活性にごり酒」。

モロミたっぷりな見た目ですが、ベタベタしてなく甘味は控えめで辛味の方が強く、濃厚だけどサラッと飲める、まさしく「純米・活性・にごり酒」です。「上澄み」を頂きたかったのですが、すでに開封されており、混ざった状態でした残念。

七本槍の由来

七本槍の名前は「賤ヶ岳の七本槍」に由来しています。賤ヶ岳の七本槍とは「本能寺の変」の翌年天正11(1583)年、信長の跡目をめぐって羽柴(豊臣)秀吉と柴田勝家が戦った「賤ケ岳の戦い」で勇猛果敢な働きによって秀吉を勝利へと導いた七人の若武者、加藤清正・福島正則・片桐且元・加藤嘉明・脇坂安治・平野長泰・糟屋武則を指し、後世に讃えています。この賤ケ岳の戦いを機に秀吉は一気に天下人への道を突き進むのです。七本鎗は「勝利の酒」「縁起の良い酒」として喜ばれています。*その他にも「小豆坂の七本槍」「蟹江七本槍」など、それぞれの七本槍があるようです。

北大路魯山人も愛した七本槍

大正初期に長浜を訪れていた魯山人(当時は福田大観)が逗留し、篆刻(てんこく*今で言う落款、印鑑の類い)を残しています。それが今の酒造のロゴやラベルになっています。

 

醸造元/富田酒造 有限会社
精米歩合/麹米60% 掛米60%
使用米/滋賀県産玉栄100%
アルコール度数/16度
日本酒度/未表記(個人的には+6)

商品名/七本槍 純米活性にごり酒 冬季限定

石鎚と山猿

石鎚 純米吟醸 緑ラベル 槽搾り

スタンダードな蔵元イチ押しのお酒、穏やかながら凜とした気品漂う食中純米吟醸。と裏ラベルに記載したあったので記しておきます。なぜ「緑ラベル」と言われるのかというとラベルが緑だからです。でもラベルが赤いのを「赤ラベル」と言わず、白いラベルも「白ラベル」とは言わないのである。どうしたものか。

ついでに「槽搾り」も説明しておこう。これは「ふねしぼり」と読む。実際の舟でしぼるのでは無く、お酒を搾る槽が舟形に似ていることからである。実際、お酒を搾る作業は自動圧搾機や遠心分離機などの機械で行われるのですが、石鎚さんは機械を使わずに昔ながらの人の手作業で造られています。もちろん大量生産は出来ませんが、人の目が届くので、いい塩梅のいいお酒が出来るのだと思います。

さてお味の方ですが、食中酒と謳っているだけあってバランスがいいお酒です。濃厚芳醇で無く、甘さも控えめで穏やかな飲み口です。ですが、喉ごしに感じる「酸」にインパクトを受けます。キリッとした後味が食欲をそそらせるのかもしれませんね。さすがはイチ押しするだけのお酒です。

醸造元/石鎚酒造 株式会社
精米歩合/麹米:山田錦50% 掛米:松山三井60%
使用米/兵庫県産山田錦21%、愛媛産松山三井79%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+5

商品名/石鎚 純米吟醸 緑ラベル 槽搾り

山猿 純米吟醸しぼりたて 滓絡み無濾過原酒

山口のお酒は結構好きである。獺祭はさすがに卒業していますが、東洋美人、雁木、五橋、そして貴。「そして貴」なんて書き方をしてしまいましたが、貴を造っているのが「永山本家酒造場」さん。てっきり同じ酒造なのだと勘違いしていました。いやもしかしたらのれん分けをしたのかな?それなら「本家」なんて付いてないでしょうし…。まあどちらも美味しいので「許るっす!」

名前の由来は高村光雲作「老猿」の彫刻がきっかけ。「山口」の「猿」で「山猿」と名前を思い付いたが、確固たる決め手がなく、揺れていたそうな。そんな時に北長門地域の俵山温泉の起源に関わる逸話に、薬師如来が化身となった「猿」が現れ、源泉のありかを教えるという話を知ったのが決め手になったそうな。ほかにも山口県には「猿地蔵」をはじめとする猿に関わる民話がたくさん存在するほか、「周防の猿回し」も有名である。そして…。

努力してやまざる男達のもの造りへの情熱」を表現するのに打って付けの名であると決定する事になった。と言うお話です。

さてお味の方ですが…。お味の方ですが…スミマセン。呑んでません。となりの人が呑んでおられて瓶が横並びに置いてあったのでつい写真に撮っていました。石鎚単品で撮った写真が無かったのでそのまま載せました。なので味以外の情報を載せてみました。えへへ。

醸造元/永山酒造 合名会社
精米歩合/60%
使用米/兵庫県産山田錦100%
アルコール度数/17〜18度
日本酒度/+3

商品名/山猿 純米吟醸 しぼりたて 滓絡み無濾過原酒

 

 ↑ 料理名忘れました。鶏肉、ごぼう、じゃこを炊いたやつだと思う。

飛露喜-ひろき- 純米吟醸

エンジ色のラベルにシンプルに白で抜いた「山田穂」の文字。山田穂とはかつて幻の酒米と呼ばれていたお米で、山田錦の母親にあたる酒造好適米。背が高く育てにくいとされている山田錦よりも更に背が高く、倒れやすいことから栽培しづらいという理由で姿を消した酒米「山田穂」でしたが、2013年(不確かです)に飛露喜から「山田穂-純米吟酒」が新たに醸造されました。そして2017年も旨さに磨きがかかっているのか!頂きましょう!!

今年の山田穂は味わいを受け継いでいる山田錦同様、フルーティな香りと特有の酸味が口の中に香る日本酒です。少し、いや、かなり(上品ではあるが…)甘みが口に広がります。肴を選ぶお酒です。バーなどでロックで飲む方が雰囲気が合ってそう。

さてここから、ご用とお急ぎで無い方は、少し愚痴を聞いて下さい。僕はこのお酒を飲み屋さんで、一合弱(160ml)を800円程で美味しく頂いたのですが、ネットで販売価格を見て愕然としました。安いところでも15,000円(税別+配送料)はしているのですよ!高いところだと30,000円(税別+配送料)とかもあるのです。某オークションでは最初の設定価格がすでに13,000円になっていたりする。ぼったくりにも程がある。

こういうのが日本酒人気の足を引っ張るんでしょうね!蔵元さんもこんな値段で飲んでほしいとは思っていない。いくら幻の酒米と言っても卸価格は5,000円も超えていないでしょう。かといって15,000円を出す人がいる限りネットでは稀少なものはどんどん値がつり上がっていくのでしょうね。本当にイライラする。せめてネット販売の表記に定価の表記の義務付けは出来ないものか!

なのでみなさま、せめて日本酒の購入は大手ネットショッピングからでなく酒屋さん、小売店がやっているHPからの購入をお勧めします。まだましです!あと蔵元の直営販売とかもあるのでそちらから!!ほんとに!

醸造元/廣木酒造本店 合資会社
精米歩合/50%
使用米/山田錦84% 山田穂16%
アルコール度数/16度
日本酒度/+4

商品名/飛露喜 純米吟醸 山田穂

櫛羅-くじら- 純米吟醸 山田錦

早速ですが、お味の感想です。山田錦らしいふわっとした上品な香りと甘みがあります。口に含むとシャープなバランスのとれた旨みが広がり、喉ごしにはキリッとした酸味も楽しませてくれます。もう「ザ・バランス」ってお酒です。一歩間違うと全く特徴の無いお酒になるのでしょうが、さすがは千代酒造+「櫛羅」+山田錦です。

櫛羅産山田錦?

御所市の葛城山の麓一帯は櫛羅という地名であり、地下水(葛城山伏流水)が豊富な土地、この水を自家井戸より汲み出し、何の処理もせず天然水の状態で、仕込水はもちろんのこと全ての酒造用水で使用。
気候、土、水、米、すべての面でこの地櫛羅の風土を映しこんだお酒を造りたいとの思いから、1994年より蔵の周囲にある自家田で「山田錦」の自家栽培を始め、このお米だけで造ったお酒を「櫛羅」と命名し販売をはじめました。背丈が高く栽培する事が難しい「山田錦」ですが、肥料を控え同時に農薬を極力減らす栽培で「美味しいお酒になる酒米」これが千代酒造さんの「櫛羅産山田錦」です。*千代酒造さんのHPから抜粋

そのためか、数に限りがあり、稀少なものになってしまっています。頑張って!千代酒造さん!!

生詰瓶燗 一火

もちろん「一火」とは「一回の火入れ」って事です。一回火入れと聞くと「ひやおろし」?って考えてしまいそうですが、これは2017年の新米を搾った新酒。本当なら火入れせず「生原酒」で頂くのがベストなのでしょうが、それはそれです。これは風味や旨みを逃さないよう瓶に詰めた新酒をわざわざ火入れをしてお酒を落ち着かせ、安定した美味しさを提供してくれます。

醸造元/千代酒造 株式会社
精米歩合/50%
使用米/櫛羅産山田錦100%
アルコール度数/16度
日本酒度/+5

商品名/櫛羅 純米吟醸 山田錦 生詰瓶燗 一火

神雷 黒ラベル 純米吟醸酒

なぜか蔵元紹介から…。

おおよそ標高400m、周囲を山と緑に囲まれ、豊かな自然の恵みを享受したわれわれの先人たちは、日本の文化である“清酒”という形でそれを体現してき ました。自然に逆らうことなく阿ることもなく自然と一体となり、三輪酒造は時の流れに翻弄されつつも脈々と酒造りを受け継いできました。
今 わたくしども“酒屋”に課せられた使命は、先人たちが築き上げた“清酒”という文化を伝承していくことを通して、生活の潤いを、人生の喜びと悲しみを、共に味わっていくことではないかと思っています。

神雷(しんらい)のネーミングの由来は、その昔、酒蔵に落雷があったが大過なかった事、また神の宿る国「神石(じんせき)」にあやかり命名されました。 「信頼(しんらい=神雷)して飲んで頂きたい」という蔵元の想いも込められています。【蔵元より】

この蔵元のお酒のジャケットは分かりやすく色分けされています。山田錦は「赤」八反錦は「白」千本錦は「青」。純米吟醸の「黒」イレギュラーで三温至福が「緑」となっているようです。

申し訳ありませんが初めて聞く名前のお酒です。広島のお酒のようですが、全国に進出しようとしているのでしょうか?!単に広島からお取り寄せしただけなのでしょうか!

それではいただきます。

香りはしっかりスイートな果実香。口に含んでもやはりフルーティな旨味が広がり、鼻から抜ける香りがたまりません。が、喉ごしのキレがしっかりあるので、思わず「K!Y!K!ウ〜ン♥!」って唸ります。千本錦ってお米も知らなかったので調べてみるとやはり「山田錦」でした。山田錦を広島の気候風土に適するように改良育成されて造られた広島オリジナルの酒米でした。

醸造元/三輪酒造 株式会社
精米歩合/55%
使用米/広島県産千本錦100%
アルコール度数/16〜17度
日本酒度/+4.5

商品名/清酒“神雷” 黒ラベル 純米吟醸酒

 

◆カツレツ

「カツレツ」と「トンカツ」何が違うのだろう?って話になった。なんやかんや、うんちくを聞かされたが、飲んだ席で聞いた話なんて右から左です。

語源はフランス語の「コートレット-costelette-」で、英語圏では「カットレット-cutlet-」と発音され、それが日本に来る間に「カツレツ」となったようです。ビフカツは「ビーフカツレット」、とんかつは「豚(とん)カツレット」を略した名前ってことですね。

ただ料理方法も違うので紹介。カツレツは小麦粉やパン粉を付けたものを油を引いたフライパンでソテーしたもので、とんかつは油で揚げたものを総じて言っているようです。まあ境界線はあやふやなのですが…。

 

田中六五

65歳の田中さんが作っているわけではない。福岡県の糸島市は全国でも知られる(知らなかった!)酒米・山田錦の生産地。その山田錦の「」んぼの「」から生まれたお酒。蔵元さんの名前が「田中」克典さん。「田んぼの中」に蔵が建っている事。精米歩合を65%で醸造していることから「田中六五」と名付けられました。

新酒らしいフレッシュさはもちろんありますが、総じて落ち着いた味わいです。口に含むと柔らかくとろみさえ感じます。(思わずグラスを回してしまいました。)それでいて喉ごしにはスッキリとしたキレもあります。蔵元さんは若い人と聞いていましたが、ベテランの味わいがあります。

伝統のハネ木搾りとは

白糸酒造の「田中六五」は「ハネ木搾り」という今ではほとんど使用されていない古来の槽搾りにこだわり、「ハネ木」と呼ばれる巨木の先に石を「重し」として吊してテコの原理を利用して2日間ゆっくりと時間を掛けて搾る手法で造られています。この手間暇が上質なお酒を醸し出しているのでしょうね。*酒蔵開きの季節に「はね木まつり」というイベントを行っているので実際の作業も見せてもらえるかも知れませんよ。

醸造元/有限会社 白糸酒造
精米歩合/65%
使用米/白糸産山田錦100%
アルコール度数/15度
日本酒度/未公開

商品名/田中六五

ギネスビール、1パイントで!

1759年、アイルランドでうまれたギネスビール。

濃厚でしっかりとした苦みと苦みの中に心地よい甘みが喉元と心を潤してくれます。と、ありきたりのコメントですが、すべてがこの言葉に集約されていると言っても過言ではない。

エクストラ&スタウト

ギネスの黒は「スタウト」つまり大麦を黒くなるまでロースト(焙煎)したもののことで、香りが強く、苦みも濃くなる製法。それを「エクストラ」させたものはより黒く、香味、苦味も極めます。が、同時に旨みも増すことで、最上級の黒ビールへ、いやギネスビールに生まれ変わります。

ドラフトとエクストラスタウト

大きく分けて国内で飲めるギネスの黒ビールは「ドラフト」と「エクストラスタウト」。日本にギネスビールのブームを作ったのは「ドラフト」缶ビールと言ってもいい。「スタウト」と比べると苦味もコクも少ないが飲みやすく作られている。アイリッシュバーや専門店でしか飲めなかったのが、ちいさなバーや居酒屋さんでも置いているぐらい一時期普及しましたね。なにしろ、缶ビールと「サージャー」と呼ばれるグラスを振動させる機材があればだれでもきれいでクリーミーに泡立て出来るという優れもの。一昔前はそれなりの大きさでしたが、今のものは灰皿サイズまでコンパクトになっている。スペースが要らないのでどこにでも置けるのがお店で普及した要因なのでしょうね。なお、市販のドラフト缶にはフローティング・ウィジェットと呼ばれるピンポン球のようなボールが缶の中に入っており、どういう仕組みかわからないが、きれいな泡を作り出してくれる。飲み終わったら、取り出して卓球も楽しめる(←ウソ)

 

つまりドラフト缶ビールはグラスに注いで初めて美味しくなるビールなのである。それに対してそのまま飲んでも美味しいのが瓶ビール「エクストラスタウト」です。あえて言えば常温でもエクストラは美味しいです。瓶バージョンを飲んでしまうともうドラフト缶には戻れなくなるでしょう!あと気をつけなければならない事と言えば、さぁ飲むぞ!って時に栓抜きが見つからない事です。BBQにビールを持って行ったのに栓抜きを忘れてしまう。なんてことになると膝から崩れ落ちてしまうことでしょう。もしもの時のために、栓抜きなしで瓶を開ける方法をマスターしておきましょう!

*今は左のラベルになっているのかな?でも右の方が瓶のフォルムからラベルまで好みである。

きみは2分が待てるか!!

もうひとつ気をつけておかないといけない事があります。みんなで飲み会をした時、他のみんなは酎ハイだの、ビールだの、カルアミルクだのを頼んでいるとします。テーブルに飲み物が来て、「じゃぁカンパーイ!」となり、みんなはゴクゴク飲み始め「プハー、この一杯のために生きてるんだ!」って言うことでしょう。ギネスビールは瓶に注がれてから2分ほどお預け状態になり、ひとり取り残されます。でも2分の屈辱を乗り越えると至極の幸せが待っています。みんなから「ひとくち頂戴!」って言われるが、「自分も次たのんだらいいやんっ!」って言ってやりましょう。

ギネスを頼む時、お店の方がサイズはどうされますか?と聞いてきます。あなたは格好を付けて、こう言ってやりましょう。

「1パイントで!」

ギネスの滝流れ

↑お預け状態のギネスビール。因みにこの現象を「ギネス・カスケード」といい、ビールより泡が下に沈んでいくように見える現象。(画像が甘いのでわかりにくいですが、泡が波模様のようにうなっている)これは瓶や缶では見られない、樽ギネスだけに見える現象です。ぜひ、ギネス・カスケードを楽しみましょう。

「大五郎!2分間待つのだぞっ!」

「ちゃんっ!」

じっと我慢の子であった。

見て見て!この黒と白のホライゾン。

最後に美味しく飲む方法を簡単にご紹介!「白を避けて黒を飲め!」です。白い泡は美味しさを閉じ込めておくフタだと思ってください。フタは飲まないでください。(フタが無いとビールは酸化が始まり旨みが逃げていきます。)じゃあどうするのかというと、口から飲みに行かずにグラスから口に持って行って飲む!理想の飲み方は風呂上がりのコーヒー牛乳です。足は大地を踏ん張れるように肩幅まで広げて仁王立ち、片手は腰に当て、背筋を伸ばし、グラスを口に当てると同時に上方へと持ち上げます。軽い泡は白髭となり、黒いビールだけが気管に流れ込み、五臓六腑に染み渡ります。飲み終わった時に泡だけが残れば、美味しく飲めた証しです。*隣はアリオリポテト。スペインのカタルーニャのタパス料理。*カタルーニャはどうなるのでしょうか?スペインリーグのバルセロナFCはどうなるの?(2017.11 現在)

まだまだ書きたい事がいっぱいあります。次どこかでギネスを飲んだ時にまた続きを書きたいと思います。それでは次回、「アイリッシュ音楽とGUINNESS 1pint glass」でお会いしましょう。

ひねる!秋鹿 純米酒 槽搾直汲

写真に写っている製造月日を見て頂くと判りますが、7月出荷のお酒である。今はもう11月。どれだけ売れ残っているか判って頂けるでしょう。いや売れ残っている訳では無く、お店のマスターが「これはあかんっ!ひねてる!おすすめできない!」っと飲ませてくれないのである。もちろんそう言うのが好きな人にはお断りを入れて飲ませているのですが、山廃やひやおろしが苦手な自分には飲ませてくれないのである。なので、3ヶ月以上も冷蔵庫の隅で眠っていたのです。が、奇特なお客さんのおかげでようやく残りわずかとなり、お店も終わりの時間になり、少量を飲ませて頂く事が出来ました。

確かに「ひねてる!」

が、飲めない事は無い。好きでは無い。酸味にヨーグルト感が出てしまっている。何か肴がほしいが、もう厨房の火も止めているし、お腹もいっぱいなので、どうしよう!と思案しているとチーズを出してくれた。しかもよりによって「ブルーチーズ」。更に賞味期限切れ。が、たかが賞味期限切れである。消費期限なら危ないが、賞味期限なら味が落ちているだけなのだ!そして頂く。

なんてことでしょう!(←劇的ビフォアアフター風に!)このひねた「秋鹿-八反錦-純米槽搾直汲」が劇的に旨く感じるのです。ひねた部分がブルーチーズによって中和されて、その奥に閉まってあった芳醇な旨みが「こんにちわ」して来ました。「やぁ!秋鹿さん。こんにちわ!邪険にしてごめんなさい!3ヶ月以上も無視してゴメンね!」ようやく和解できました。良いお酒です!そしてサポートありがとう!賞味期限切れのブルーチーズ!賞味期限になるまで食べなくてごめんね!

 

速醸酛とは?

話は変わりますが、ラベルを見ていてふと気になったのですが、「速醸酛」って何?って事でちょっと調べました。

結論から言いますと、酒母を造るための製法のこと。現在行われている酒造の大半はこの製法で造られているという事です。なので表記されていない事が多くそれ以外で造られているもの表記する事が多いですね!

大きく分けて「生酛」「山卸し廃止酛(山廃)」と「速醸酛」の3つ。

その前にまず「酒母」について説明しておきますね。「酒母」とは日本酒を醸造するために、蒸した米・麹・水で良質な酵母を培養したもの。この酵母がアルコール発酵時に発生する雑菌の増殖を防ぎ、美味しいお酒にしてくれるのです。

生酛造り

江戸時代から受け継がれてきている伝統的な方法で、天然の乳酸菌を利用して乳酸を発生させ、雑菌を抑えながら酵母を増やしていく山卸し製法で造ります。酒母造りには極寒の夜から朝にかけて作業をしなければならず、重労働で1番手間暇がかかります。酒母造りに一ヶ月以上を要します。
特徴として…濃厚な旨みとキレのある飲み口を味わえる。

山廃酛造り

技術革新が進み、生酛造りで1番大変な「山卸し」という作業を廃止して、酒母造りが出来るようになりました。「山卸し」を「廃止」で「山廃」酛と呼ばれています。
特徴…力強い味わい、酸度も高い。

速醸酛造り

さらに技術が進歩(明治43年に考案)し、乳酸菌を増殖させる作業を省き、高純度で優良な乳酸をあらかじめ使い、お酒を醸造させる。生酛や山廃酛の半分、約2週間で醸造できる。
特徴…サッパリとした味わい淡麗系のものが多い。

 

醸造元/秋鹿酒造 有限会社
精米歩合/70%
使用米/八反錦(広島県産)100%
アルコール度数/17度
日本酒度/+10

商品名/秋鹿八反錦70 純米槽搾直汲